安全安心高度技術者養成プログラムの概要
昨今、高齢化やグローバル化の進展で,安全安心な社会の構築への要請はますます高くなっており,技術者としての安全安心への取り組みは高度な専門知識のみならず,安全に関する知識や法律・規格への理解と良心に基づく高い倫理観が求められます。本プログラムでは,良心と「人のための科学技術」の人材像に基づく、技術者倫理と国際的視野をもった高度技術系職業人材を育成します。最終的には、安全安心志向の高い産業へのキャリアパスを拡げることを目標としています。
航空機の部品落下事故、ジェットコースターの車軸破損(2007年5月)や脱落タイヤとバスとの衝突(2008年4月)、企業による検査データの改ざんなど、重大事故や企業による不正が多発しており、社会的にも大きな問題となっています。その多くは、安全に対して十分配慮して設計していれば防げた事故です。海外で同様な事故が起これば、これまで培ってきた日本製品に対する国際的信用・評価は一夜にして崩れることになります。
本コースでの安全・安心の設計システム技術者を育てる教育プログラム
1.系統立てた知識・学問の修得 2.高い問題点の分析能力の付与
3.高い技術者倫理の具備 4.安全に対する高い意識と知識の獲得
国際標準に沿った機械の安全・安心設計、規格、法律
安全に対する基礎知識の修得と実践を通じて体得
・ 事故事例から、安全の意義・価値を学ぶ ・ 安全に関わる規格や法律・倫理の修得
・ 危険予知活動を通した安全教育 ・ 国際的に通用する自律した技術者の養成
2019年度からの全専攻への拡大(機械工学専攻では2009年度より実施)
安全な社会の構築には理工学の広範囲の分野の連携が必要となります。広範な視点の獲得、複雑問題の俯瞰力の
醸成、ボーダーレス社会への対応力と分野の学修と学生間の交流が不可欠です。
■情報工学専攻
フェイルセーフ、情報セキュリティー、防災システム
■電気電子工学専攻
電気事故、電気火災、電化製品の安全基準、PSE
■応用化学専攻
化学物質のリスク、安全管理、薬品の安全性、食の安全
■数理環境科学専攻
REACH規制、環境リスク、
環境マネジメント、ISO14000、
都市災害、生態リスク
本プログラムでは、いずれの分野の研究を進める学生についても、本プログラムが提供する所定の課程を修了すれば、博士前期課程では、修士学位に加え、「修了認定書」を交付する。
ALL DOSHISHA 教育推進プログラム 安全・安心のための課題解決力をもった良心を手腕とする高度技術系職業人養成プログラム 「安全安心高度技術者養成プログラム」 の概要 |
安全・安心の設計システム技術者養成課程の概要2 |